楽しんで打ってパカーンと一発出る子供もいれば打てない子供もいる。
バッティングで大事なのは、自分で自分を創り出す事だと思います。
子供達にホームランの打ち方を教えてはいけないと考えています。
子供自身が打ち方を探し、考える事が子供の頃から必要と思います。
それが「個性を大切にする」私のポリシーの一つです。
教えてはいけない、なぜなら、ホームランの打ち方には答えがいっぱいあるからです。
一人一人が悩んで考えて生み出したバッティングフォーム、それが答えだからです。
投げ方には故障が起こる可能性があるので、フォームを正しく教えなければいけません。
捕り方には経験を積んだ動きが必要になります。
では打ち方は?
ココが野球で一番楽しい所なので、自分自身で考えさせるクセを今のうちにつけておいてもらいましょう。きっと中学、高校に行って役立つはずです。
子供達にホームランを打ってもらう為には、形をバッティングフォームを教えない、といいましたが、
そのかわりに「知識」を教えます。
ボールを強く遠くに飛ばす為の、考え方 を 理論 を イメージ を子供の頃から頭の中に詰め込みます。
それを自分の頭で考え、体でバットで表現する事が大切だと思います。(すぐに表現できなくて当たり前です。)
その一つが中心衝突という考え方です。
1985年のこの本から教わりました。
ボールの中心と、バットの中心が衝突する
ボールの中心が飛んでくる線と、バットの中心が振り出されてくる線が一直線になる。
これが「中心衝突」と教えてみました。
ボールの中心に、上から入っても、下から入っても、右から左から入っても、
ボールには強い衝突が起こらない。
つまりボールは遠くに飛ばないよ、
こんな考えとイメージを子供に植えつけて見ました。
「バットの芯ってどこ?」で調べましたが、イチロー選手のバットの芯は1.5cm、松井秀選手のバットの芯は4cmだそうです。
ボールの中芯をC球のCのマークに、バットの芯を松井秀選手の4cmに例えて見ます。
約1cmの中心を4cmの線のどこかで打つ事になります。
これくらい難しい事なんだよ、だからホームランを打つにはいっぱい練習が必要なんだよ。と伝えました。
以前にイチロー選手と松井秀選手の対談をテレビで見ていました。
イチロー選手のバットは、松井秀選手よりも明らかに細くて、
「イチローさんは、ずいぶん細いバットを使ってるんですね。よく打てるなぁ〜」
松井秀選手の言葉に、イチロー選手がうれしそうに応えたのを覚えています。
「だってボールは丸いんだよ、バットも丸いんだよ、丸い物と丸い物が当たるんだよ!太さなんか関係ないでしょ、バットが太ければ芯が太いの?」
松井秀選手が困った顔で微笑んでいたのを覚えています。
「ボールの点とバット点が衝突するんだよなぁ」やっぱりと私は考えました。
こんな知識を子供達にどんどん植え付けて、考えさせて、オリジナルバッティングフォームを見つけ出して欲しいなぁと思っています。
子供がアドバイスを求めている時にタイミング良くヒントを出してやる。こんなコーチングができるといいなと思っています。
でも、修正ポイントは少しだけ教えています。
その代り、その理由もキチンと説明しています。
3年生でも、十分理解してくれていますね。
子供の顔やしぐさで「この子は悩みだしたなぁ〜」その時は話し合うチャンスですね。
「最近はフライがよく上がるけど、どうしたの?」
などと声を掛けると、
「じゃ、今度はこうやって打ってみようよ」
あくまでもアドバイスというよりヒントを与えて考えさせると、子供自身が考えてできた結果が生まれ、自信に繋がってくれると思います。
「フライが多い時はここをこうやって打てばいいんだよね」
などと自分でできる事を増やしてあげたいですね。
実は私がゴチャゴチャ言われるのが大嫌いだったんです。
「バットを短く持て!」
「バッターボックスの前に立て!」
「なんだその構えは!バットを寝かせろ!」
うるさいなぁ〜オレは落合の神主打法をマネしてるんだから〜好きなように打たせてよ〜
キチンと右中間3塁打を打って監督をだまらせました^^
県大会予選に一回戦敗退という屈辱を味わってからというもの、ひたすら基礎練習「ボールを取る」「ボールを正確に投げる」「ボールを遠くまで飛ばす」に主眼を置き練習に明け暮れています。
最近の子供(我がチームだけかもしれません)は物まねが下手なような気がします。
監督コーチの言ったこと、やったことがよく頭に入っていないように思います。どうしてまねができないのかな?と不思議になることさえあります。
バッティングでもポイントを的確に教えているつもりですが、こちらの意図を汲んで体現できる子供の少ないこと少ないこと。
もちろんこれは経験の多さによって違ってきますけど…。
やっぱり普段いろんな遊びを「野球」にしている子はちょっと言っただけですぐの見込みができますね。
自分でやってみて経験して、結果をだして、コツをつかむことが大事な気がしています。
低学年はとにかく難しいですね、私は高学年で良かったと思います。
やはり、プロ野球やメジャー、高校野球を好きで見ている子供はやっぱり上達が早いです。
低学年を見る機会はあまりないのですが、バッティング練習を一緒に低高学年やる時は、低学年の子供には「ふれ!」しか言いません。フォームなど気にせず「もっとふれ!それがお前のフルスウィングか!」1球でもすごい当たりがでたら、もうニコニコです。
バッティングが楽しみで、練習を休まず来てくれれば、野球を好きになってくれたかなぁと思います。