2005年07月13日

投げるその4止めない,わりばしで実験

ひじの痛みが起こりやすい投げ方の一つに 止め投げ と勝手に私が呼ぶ投げ方をつくりました。
手塚氏の本に書いてありましたが
時速0kmから始動し投げ始めるボール、投げる瞬間には約100km(子供)まで腕が加速し0kmで腕が止まる。この間約1秒としましょう。

車だったらタイヤが悲鳴をあげスリップしてしまい絶対不可能な事です。人間だったらどれだけ負担がかかるかわかりませんが、ものすごい負担がどこかにかかってるはずです。

ある雨の野球勉強会で子供達と実験をしました。
わりばしを2本をセロテープで2箇所止め1本にします。

warimen.jpg


これを剣道のメンのように振ってピタッと止めます。
わりばしがセロテープからぶらぶら剥がれました。


次にもう一度セロテープでくっつけなおし
体温計のように振ってピタッと止めてみます。
わりばしは、なかなか剥がれてくれません。


これが上腕骨と前腕骨の関係に似ている部分もあると思います。
ひねりを加えた運動は力が逃げやすいのではないでしょうか
逆に真っ直ぐ振ったわりばしは急停止すると真ん中に負担が集まるのではないでしょうか

あくまでも仮説ですので判断はお任せします。

この止め投げを低学年の監督は教え続け、3人のひじ痛犠牲者が先週発覚しました。非常に残念な事です。私は高学年を見ていますが、低学年監督が教えている危険は察知していました。この投げ方を止められなかった責任は私にもあります。親に説明し病院に付き添ってもらい、その後に接骨院まで付き添ってもらいリハビリをお願いしました。

考え方が間違うと、結果はマイナスに向かってしまいました。


posted by metoo at 16:32| Comment(8) | TrackBack(0) | 投げる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
metooさん、こんにちは。
良い題材ですね。
割り箸実験はおもしろいですね。

ボールをリリースしてからの注意点です。
ボールリリースしたあとは、腕を反対側の体側に巻き付けるように最後までしっかり振って、勢いを逃がしてやることが大切です。
リリース後、腕は自然に内側にひねられる(前腕の回内・上腕の内旋)が、
鞭を打ったときのように腕の振りを急激に止めてしまうと、「肘の後ろ側」や「上腕二頭筋」への負担が増大します。
とくに、小学生に多い投げ方ですので、注意しましょう。

故障した子供達が心配ですね...。

Posted by リベラ at 2005年07月13日 18:10
リベラさん、いつもありがとうございます
一緒に行った子供の診察結果ですが
一人は三角巾中部から上腕三頭筋損傷。ひじの外側から肩に掛けて痛みがあります。
もう一人はひじの内側、上腕骨と前腕骨の付け根に炎症がありました。
3人目は低学年監督の子供です。

外側が傷む子供はしっかり上腕の内旋で終わるのですが止めてしまいます。

内側が傷む子供は内旋できず、カーブ系の回転が多いです子供です。

リベラさんの仰る、内旋や回内の言葉がスタッフになじまず困り果てて「小指が上」としか言葉がでてきませんした。

肝心の低学年監督がこの2人をほったらかしなのも問題です。

トラック縛させていただきました。よろしくお願いします
Posted by emtoo at 2005年07月13日 19:04
metoo さん こんばんは。
間違った指導で3人もの肘痛ですか・・・・
本当にこうした話を聞くとやりきれません。

その低学年監督さん、今回の事で投げ方に対する認識は改められたのでしょうか? 
Posted by ドラ夫 at 2005年07月14日 01:08
 「止め投げ」とは、腕を振り下ろした時に、肩の高さで肘を中心に、肩から手にかけて真っ直ぐになるように振り下ろさずに停止させる投げ方を言われているのでしょうか?
 この投げ方は、肘に負担が来るのは当然なので「やりすぎる」と、故障の原因が伴うのは判ります。
ただ、低学年を指導した経験では、ボールのリリースの感覚が判らない子が多いので、最初から振り下ろしで教えると、ボールが何処に飛んでいくか判りません。リリースの位置、手首のスナップ、肘の使い方を教えるには、「止め投げ」が好都合です。
 でも、キャッチボールの最初に7球ぐらい投げさせるだけで、その投げ方をズーとさせるわけではありませんが、そちらの低学年さんの指導はどうなんでしょうね?
Posted by フルコーチ at 2005年07月14日 10:45
ドラ夫さん、こんにちは。
子供がけが故障するのを見て「野球を嫌いになったらどうしよう」罪悪感と不安が入り乱れてきます。こういう子供を一人でも出したくなくて指導者を引き受けさせて頂いたのに失格ですね。
2人の両親と子供に一緒に直そうと誠意を見せる事が指導者の責任と思います。

どちらが間違った指導かより、チーム指導書を守らなかった事が原因と考えます。大人の狭間にたって別々の指導を受けてしまう子供は、大人を信用できなくなってしまいます。

チームの指導書を渡しても「私は結構です」
手塚氏や立花氏の本からケガの予防が書いてあるので薦めても「私は投手出身ですから本はいりません」
「自分の子供には完璧なフォローをしていますのでケガの心配はありません」
その子供が故障したのですから、何か原因はあるはずです。
故障者のフォームをビデオで撮って分解写真に変えて、原因を皆で考える。それを指導書に付け足していく。
皆で作った指導書を守れない、ルールを守れない大人は子供達の為に辞めて頂くしかないと思います。
Posted by metoo at 2005年07月14日 12:32
フルコーチさん、こんにちは。
「止め投げ」と呼んで注意をしているのは全力で投げる遠投やピッチングなどスピードを重視してからです。
もちろんゆっくりと動作を確認しながらリリースをチェックするキャッチボール。ゆっくりと部分練習して全体の流れを指導するのは賛成です。
低学年の指導は?と問いかけた事はありましたが「私が指導書です」これではチームになりませんね
Posted by metoo at 2005年07月14日 12:54
わかりやすいご説明、勉強不足を恥じ入っております。「投げる(2)」で、立花さんのフォーム写真がございますが、その中の7番の写真で手の甲が3塁側を向いていますね。もし、それがボールを押し出すように掌をキャッチャーを向けていたら、肩肘にかかる負担が大きいと改めて思いました。この場合スライダー回転気味になるのでしょうか?「真っ直ぐ押し出すように」というのが意外に盲点だと思いました。立花さんの本でも買って勉強したいと思います。
Posted by たんぽぽパパ at 2005年07月14日 17:11
たんぽぽパパさん、ありがとうございます
私なんかより勉強なさっている方は星さんなどを筆頭にいっぱいいる事がブログを通じて解りました。いくら野球経験者だからといっても、指導者としては初心者ですから皆さんと同じ気持ちです。20年前にいろんな野球の指導書あればなぁ、今頃メジャー私もいるかなぁ。。。売っていても本を読むと眠くなるので読んでませんね^^
またお待ちしてます
Posted by metoo at 2005年07月14日 18:06
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。