2018年05月31日

規則よりも大切なこと


【わざと転ぶプレー】

昔、近くにある中学校野球部ではこんなプレーが起きていました。
無死一塁二塁から送りバント。ピッチャー前のバントを一塁に送球して一死二三塁かと思ったら二塁走者が大きく飛び出してわざと転びます。あわてた一塁手がセカンドへ送球してる間に三塁走者がホームイン。一試合で何度も何度もわざと転ぶプレーが起こります。

しばらくすると
「このチームはわざと転んだ演技をするからな!引っかかるなよ!」
選手がわざと転んでも失笑がおこるだけ、そんなチームとなりました。

それでも続くこのプレーに父兄から声が上がり、
「アンフェアなプレーはもう教えないでください」
その後、わざと転ぶプレーとともに、その監督もいなくなりました。




【規則には理由がある】

メジャーにはアンリトゥンルールと呼ばれる規則書には書かれていない暗黙のルールがあります。

たとえば、初回から送りバントをしてはいけない。
なぜ初回から送りバントをしてはいけないか、理由を考えてみましょう。

一回の表、無死一塁で二番バッターに送りバント。

(二番打者が打つことには期待してない。ランナーを進めて次の三番打者につなぐだけでいい)

二番バッターにもプライドがあるんです。

「俺だってあのピッチャーを打つために練習してきたんだ」

敬意を払うのは相手チームだけではありません。
自チームの選手にも敬意と尊重が大切です。



規則よりも大切なのは

誇りです。プライドです。


大差で負けているチームにもプライドはあります。
選手のプライドを守るルールだから規則書ではなくアンリトゥンなのでしょう。


今回の亜細亜大学が故意落球。
外野手に故意落球のルール違反はない、

何が悪いんだ!

おっしゃる通りです。
しかし
何が悪いのか?
そう考えるよりも

何が正しいか?

勝つためには、わざとボールを落とすプレーをさせる選手のプライドはどうでもいいのですか?
一生懸命に投げて、打って、走って、捕って
これが正当なプレーではないでしょうか。

考える方向を今一度見つめ直しましょう。





【故意落球には故意追い越し】

故意落球、インフィールドフライが作られた目的は、わざとエラーをすると攻撃側が不利になってしまうからです。

自分たちもリスクをかかえてわざと外野手がエラーをする練習をしてる、こちらも不利を承知でやっているんだ!

では、故意落球をされた場合、どうしたらよいのか?

ボールが落ちたら打者走者が一塁走者を追い越せば打者走者アウト、フォースの状態がなくなり、進塁する義務がなくなりますので、一塁走者、二塁走者はあわてずに、そのままベースにいればいいことになります。

故意落球には故意追い越しをすればいい。

反則技には反則技をやり返す。

もうこれでは円滑なルールとは呼べません。

選手はこんな野球をやりたいですか?





【スポーツの価値、スポーツの責任】

「日大のブランド価値が下がりますよ!」

先日の記者会見で聞こえた記者の声ですが、
大学にはブランド価値があるんですね。

私は大学に行ってないので知りませんでした。

好きな大学がない。地元の大学と言ってもどこだか知らない。大学ブランドを応援する気にもなない。大学の名誉のために戦う試合に興味がない。

大学野球を見ないのもこのあたりの理由だと気が付きました。


人気が落ちてきた野球という競技でも、社会に与える影響はとても大きいでしょう。

大谷選手のように野球には大きな夢を叶えられる魅力があります。

しかし、進む方向を間違えた場合、だれかが道を元に戻してあげなければいけません。それがディレクターなのでしょう。


先日の日本大学アメリカンフットボール部選手一同にこんな一文がありました。

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ただし、絶対に必要だと今思っていることは、対戦相手やアメリカンフットボールに関わる全ての人々に対する尊敬の念を忘れないこと、真の意味でのスポーツマンシップを理解して実践すること、グラウンドではもちろんのこと、日常生活の中でも恥ずかしくない責任ある行動を心がけるなど常にフェアプレイ精神を持ち続けることを全員が徹底することです。
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亜細亜大学野球部員は故意落球にどんなフェアプレイ精神が込められているのでしょう。

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これまで、私たちは、監督やコーチに頼りきりになり、その指示に盲目的に従ってきてしまいました。それがチームの勝利のために必要なことと深く考えることも無く信じきっていました。また、監督・コーチとの間や選手間のコミュニケーションも十分ではありませんでした。そのような私たちのふがいない姿勢が、今回の事態を招いてしまった一因であろうと深く反省しています。
=========

また、違う競技で起きた深い反省を自分達はどう受け止めようとしてるのか。



今、中学、高校の野球チームは指導者から絶対服従のトップダウンという指導方法から、選手自身から考え始めるボトムアップという方向に変化し始めています。

情報不足が大きな事件を巻き起こす可能性があります。

選手自ら、情報を集め、情報を発信していくといいでしょう。



そしてもっと

自分の歩んできた野球に

大好きな野球に

プライドをもってください。


posted by metoo at 13:54| 千葉 🌁| Comment(5) | 日記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
さすが!
いいこと言いますね。
規則よりも大切なものって、いろいろあると思いますが、私は今「道徳」に着眼して論語を見直しているところです。
※前にも書きましたけど・・・
それプラス
私も、プライドを持って取り組んでいきたいと思います。
Posted by アンバサダー at 2018年05月31日 16:14
◆アンバサダーさん、ありがとうございます。

http://metoo.seesaa.net/article/252462731.html

美しく敗れることを恥と思うな。
無様に勝つことを恥と思え。

ヨハン・クライフのこの言葉と出会ってから私も美徳の大切さ、スポーツの大切さが変わりました。

こういう姿勢をこれからの若者にも伝えていかなければいけませんね。
Posted by metoo at 2018年05月31日 18:03
いつも楽しく拝見しております。
トリックプレーとアンフェア、この二つの違いはどこにあるとお考えですか?
Posted by 通りすがり at 2018年05月31日 19:55
面白いお題なので
私も参加します
厳密に区別することは難しいです。
よくあるピックオフプレーも当初はアンフェアだったのかもしれませんしね。
スポーツは勝負の一面も強くあるので、相手を出し抜く意図のプレーは多くあると思います。ですが、状況に応じてルールが変遷していってますし、今後もルールは変化していくでしょう。
この件については、好みの問題もありますので、どちらが正しいというのではないと思います。
私は、どちらかというと、トリックプレーでもアンフェアなプレーでもどちらでもいいんですが、引っかかってしまったとしても、敵ながら天晴。とは感じますが、自分もやろうとは思わないですね。
Posted by アンバサダー at 2018年05月31日 22:59
◆通りすがりさん、ありがとうございます。

https://www.youtube.com/watch?v=iUIFY8IGQd8

境界線はどこなんでしょうね?

どこから観るかによりますが、一つの境界線は大人の悪知恵ではないでしょうか。無邪気な子供はトリックプレーを楽しみますが、何をしてでも勝ちたい大人が子供を利用したアンフェアを感じます。

もう一つの見方は計画性ですかね。嘘は相手のスキを見つけた咄嗟の判断プレー、詐欺は計画を練って複数の人間で騙そうとします。隠し玉はいたずら、イチローの外野フェンス直撃トリックプレーはジョーク。亜細亜の故意落球は詐欺。阪神レフト中谷のエラーは下手くそ^^
嘘、ジョーク、いたずら、詐欺。どこにアンフェアの境界線を引くかは人それぞれの価値観でしょう。
私は故意落球の練習を積み重ねた詐欺プレーはアンフェアだと感じます。アンバサダーさんと同じく、騙されたらあきらめて、こちらから詐欺をやり返すことはしません。
Posted by metoo at 2018年05月31日 23:28
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