2010年08月31日

つまってなんぼ

少年野球コーチさんの書かれた「つまってなんぼ」

小学生のバッティング指導では
「ポイント前で打て!前で!前で!」
などと指導をされ、ドン詰まりの打球をあまり良くないバッティングだと思われているでしょう。

私も同じように考えていました。
キャッチャーから考えると、ストライクゾーンは、アウトコース、真ん中、インコースの3つのコースに、高目、ベルト、低目の9分割のゾーンを考えてしまいますが、左右と高低の他に、前後という攻め方があります。簡単に言うと、速いボールで詰まらせて、遅いボールで泳がせて、これが前後の攻め方で、ストライクゾーンは9分割ではなく、9分割x3(前、中、後)の27分割で考えで攻めていました。

1008318.jpg
ストライクゾーンは9分割ではなく

1008317.jpg
前後をプラスした27分割でも考えられる。


その前に、
「つまってなんぼ」の「つまる」とは何だろう?
私の中にバッティングの「つまる」は
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@ボールをバットで潰すようにつまらせる。

1008312.jpg
Aバットの芯より手前側、バットの根っこで打つ。

1008313.jpg
Bポイント前で打つではなく、ボールを捕手側へ引き付けて打つ。

この3つが「つまる」という感覚でした。


ところが少年野球コーチさんのツイッターの画像を見て、
もうひとつ「つまる」という感覚が理解できました。
1008314.jpg
Cそれが「体をつまらせる」という感覚です。

王貞治さんが仰っていた「苦しいくらいインコースを素振りしろ」

この言葉にも「苦しいくらい体の近くを打てるようにしろ」と伝わってくる「つまる」の感覚が込められていると思います。



では「つまる」ことで何が良いのか?

(つまって打っても手がしびれるだけじゃん!)
(つまって打てるのは軟球だけでしょ!)
(つまって打っても打球は飛ばないじゃん!)

きっとこのように考える方が多いと思います。

では「つまる」という意味を「体がつまる」「体の近くで打てるようにする」と考えてはどうでしょうか。

バットが遠心力のおかげで体から離れた所で、ひじが伸びきるようなポイントで打てば、ボールは遠くへ飛ぶのは小学生でも理解してきます。だからポイントを前で打たせてあげたい!と指導をするのでしょう。


ここで27分割ストライクゾーンを考えて見ます。
ポイントを前で打つ打者をキャッチャーは簡単に攻略してきます。

1008315.jpg

ポイントが前の打者は「およがせる、つまらせる」で攻略してきます。


ところが「つまってなんぼ」の打者は、
つまってOK!なので、つまらせることが出来ません。

1008316.jpg

「つまってなんぼ」のバッターは、
相手バッテリーからすると、
投げにくいバッターだと言えます。

せっかくつまらせた内野ゴロなのに一二塁間を抜けていく。
打ち取ったフライなのに、内野と外野の間にポテンヒットを打たれてしまう。
つまらせているのに、振り切られてしまう打球はヒットへ。

今夏の甲子園、これも興南高校の強さだと感じました。




小学生にはホームランを打ってもらいたいです。
ホームランを打つには、小さな体を大きく使えて回せる引っ張った打球の方が距離がでます。

引っ張った打球の距離が安定してきたら次のレベルへ。

◎ボールを呼び込んで。

◎体をつまらせて。

変化球に対応する中学生に向けて小学六年生くらいからなのかな?

でもやっぱり小学生は、まずフルスイングを磨くこと!


「つまる」という技術は中学生になってから、

あの方に教えてもらうのがいいでしょう^^


和田一浩はつねづね「バッティングはツマらせてナンボ」と語る。

「ツマる」の科学

こちらも大変勉強になりましたm(_ _)m


posted by metoo at 15:04| 千葉 ☁| Comment(7) | TrackBack(1) | 打つ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久しぶりです。

マリナーズのイチローも、つまる事を良しとしているようです。

仰っているように、長打には前でさばくのが良いのでしょうが、変化球/緩急をつけられた時に対応が困難ですね。

Posted by ひろし at 2010年08月31日 18:35
う〜〜〜ん、バッティングって難しいですね。
まだまだフルスイングを磨く段階の小猿くんですから、難しいことは考えずに、とにかく、がむしゃらに振ってもらいます!

ところで・・・最近、落合監督と似た髪形の和田選手って、私と同学年なんですよね・・・信じたくない^^;
Posted by PAT at 2010年08月31日 21:56
城島選手も、詰まっていい、呼び込んで打つと言っていたように記憶しています。

ゴルフのナイスショットでも、ライが悪い所にボールがある、いい当たりボールが伸びすぎて、ただの凡フライってことになりますからね。
Posted by 野球小僧の父 at 2010年08月31日 22:42
お疲れ様です。素晴らしい日記ですね。感動しました。全くその通り!と思ってしまい思わすコメしてしまいました。(笑顔)

ちなみに、私は先日の合宿でバッターBOXに立つ機会がありまして、見事に泳がされました。(涙)素人だから…。それはさて置き、僕も子供達へのフルスイング!は共感します。

これからも、勉強させて下さい。(笑顔)有難うございました。


Posted by YOSHI at 2010年08月31日 22:58
取り上げて頂き、ありがとうございます。
と言うか、私の場合、ここまで詳しく考えていませんでしたが^^;

うちのチームでも、「前で打て」っていうクラシックなコーチがいるのですが、最近やっと私の意見が浸透してきたのか言わなくなってきました。(笑)
Posted by 少年野球コーチ at 2010年09月01日 06:59
ロッテの金森コーチが提唱している理論ですよね。
Posted by はま at 2010年09月01日 23:35
◆ひろしさん、ありがとうございます。

意識してバットの芯を外すバッティングを詰まるとは呼ばない。
そうイチロー選手は言ってましたね。


◆PATさん、ありがとうございます。

えっっ〜〜〜!和田選手ってそんない若かったんですか!ヽ(´ー`)ノ


◆野球小僧の父さん、ありがとうございます。

ひじが曲がった状態、腕が伸びきらないようなスイングが、
力が入りやすいスイング。

城島選手はこのように語っていましたね。


◆YOSHIさん、ありがとうございます。

苦手な意識を克服して、バッティングの幅を広げる。

内川選手も詰まることを克服して、
自分に余裕を持たせてるようですね。

>これからも、勉強させて下さい。

こちらこそ、私も日々勉強ですm(_ _)m


◆少年野球コーチさん、ありがとうございます。

「つまってなんぼ」という意味を理解させてもらったおかげで、
私もすごく気持ちが楽になりました。

でも中田翔選手の話題は、シーズンオフまで書かないでくださいね!^^


◆はまさん、ありがとうございます。

そうですか。金森コーチも同じ考えなんですね。
Posted by metoo at 2010年09月04日 13:32
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プホルスの“つまってなんぼ”
Excerpt:    metooさんのエントリー“つまってなんぼ”で紹介されている、プホルスの“
Weblog: 少年野球コーチの独り言
Tracked: 2010-09-02 06:39
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