2009年06月01日

少年サッカー「親の心得」

[少年サッカー]親の心得−その1
試合や練習を見に行ってあげましょう
−子供はそれを望んでいます−
 これは大事ですね。私の経験でも、親がちゃんと試合を見に来る子供は上手な子が多いです。
 子供は、個人差はありますが、小学校3年生くらいまでは他律的な部分が多くを占めます。
 つまり、誰か(この場合、「母親」)に認められたい、という本能的な行動原理があります。
 サッカーに限らず、低学年では積極的に子供達の活動を見てあげて下さい。そして「ねぇねぇ、見て見て!」といったら、必ず見て上げるのが大切です。
例えば「リフティングが5回できた!」でも「シュートが決まった!」でも、コーチや監督に認めてもらうより先に「親」に見てもらいたいのです。
・・・高学年になると、「うるせーなぁ、いちいち練習に来なくてもいいよ!」などと言う、不届き者がおりますが、でも、第2次成長期が始まり、「自我」が出来るまではやはり「親」に認めてもらいたいものなのです。
・・・ただ、練習を見に行くと、どうしても自分の子供に文句を言いたくなるようで、それは逆効果である事を追記しておきます(笑)

[少年サッカー]親の心得−その2
試合ではすべての子供を応援してあげましょう
−自分の子供だけではいけません−
よくある光景なのですが、試合で「○○(自分の子供の名前!もっと走ってぇ!)とか「○○!がんばれぇー!!」とか、自分の子供「だけ」を熱烈応援して いるご父母がいらっしゃいます。
まぁ、所詮、「子の親」ですから、それはそれで気持ちは十分過ぎる位解るのですが、あまりそれが極端だと、子供自身が回りの子供に気兼ねをしてしまいます。
つまり、「恥ずかしい」のです。
「サッカーはみんなでやるものだ」というのは子供でも知っています。
「みんなでやっている」のに、自分の親が自分のこと「だけ」応援していたらどうでしょう?
・・・何年か子供の追っかけをしていると、ほとんどの方が自分の子供だけではなく、みんな(=チーム)を応援するようになるようです。
この辺は、年月と経験が解消してくれる問題なのかもしれません。

[少年サッカー]親の心得−その3
調子の良いときだけではなく、調子の悪いときも勇気つけてあげましょう。
−批判してはいけません−
これは、ある程度子供を見てきた(またはサッカーを知っている)親には結構辛い心得かもしれません(笑)
わかっちゃいるけど「思わず言ってしまった、という経験は、多分どなたにもあるのではないでしょうか。
「批判」は何も生みません。理屈で反省し、プレーに繋げられるのはもうちょっと年が経ってからです。
ましてやそれが「親」に言われた事であれば、子供は逃げ場がなくなってしまいます。
調子が悪かったり、ミスしたりするのは誰にでもある事です。ミスを怒鳴る指導者はまずいない、と信じたいのですが、指導者が何を言っても「親は子供の絶対的な理解者」でなければならないと思います。
・・・私の経験では指導者が「いいんだよ、気にする事はないからね」と励ましているにも関わらず、親が「何やってんのぉ!」と子供を地獄に突き落とすパターンが(一生懸命な親ほど)あるような気がします。
まず「親」がしっかり励ましてあげましょう。

[少年サッカー]親の心得−その4
チームリーダーを尊重してあげましょう
−彼らの判断に圧力をかけないようにしましょう−
これは指導者にも言えることなのですが、子供達が何か自主的にやろうとしている時に(何の根拠もなく制止したり、「こうした方が良い!」と断定的な判断をしていないでしょうか?
グランドの上では、ある程度指導者の指示に従い行動する必要がありますが、サッカーを離れた場面において、同じチームの仲間達と一緒に遊んだり、行動を共にする時に子供達が何か決めた事に対して(それが人の道に外れた事でない限り、あまり圧力をかけない方が良い、という事なのでしょう。
・・・親として「ひとこと言いたい!」という場面もあるでしょうが、リーダーが判断した事を親(大人)が言下に否定してしまったら、その子の立場がなくなります。
子供には子供なりの社会があるのです。
リーダーシップを発揮出来る子供はそう多くはありませんし、そういった子供の判断に「圧力」をかけて、才能(と、敢えて言いますが)を抑えてしまうのはサッカーだけではなく、その子供の将来にも影響を与えるかもしれません。要注意、という事ですね。

[少年サッカー]親の心得−その5
レフリーはインストラクターとみなしましょう
−レフリーの判定を批判してはいけません−
・・・審判の判定については別発言でも結構書いているのですが、指導者の方で審判にクレームを付ける方よりも、家に帰ってから「あの審判のせいで負けたんだ」とか「あのへたくそ審判!」とか愚痴っているご父母の言葉の方が子供達には印象に残るのかもしれませんね。
指導者が「審判批判」を子供達の前でするのはもってのほかですが、せっかく指導者が喉元で言葉を抑えても、家に帰ってからご父母が口にだしては元も子もありません。
数年前の実話なのですが、審判の判定(ゴール/ノーゴール)に怒った父兄が「証拠はあるんだ!」と言って、その試合のビデオを本部席に持って来た事があります。
・・・気持ちは判りますが、そういった姿を見ている子供達はどう感じるか考えた事があるのでしょうか?
「一生懸命やっている子供達がかわいそうだ!」というのが、そういったご父母の共通意見のようですが、子供達は以外とサバサバしているものですよ。
むしろ、興奮しているのはご父母の方だったりします。どんな判定であれ、グランドの上では主審の判定は絶対であり、最終的である、という意識をご父母の皆さんも持って頂きたいと思います。
P.S.どーしても腹の虫が収まらない、という時には子供達のいない所で(酒を飲みながら、みんなで文句を言い合いましょう。
私の場合、酒を飲んでいても審判擁護に走ってしまう傾向があるのですが、あまりにひどい審判を見ると結構キレまくっています。

[少年サッカー]親の心得−その6
子供が参加することを刺激し、勇気づけてあげましょう
−プレッシャーにならないように−
ずーっとサッカーをやっていると、どんな子供でもイヤになる時が必ずあります。
そのきっかけはたいした事ではないのですが、「練習に行きたくない!」症候群は6年間の中で必ず何回かはあるものです。
そんな時、親として彼らを「勇気づけて」あげて欲しいものです。
「何いってんの!!行かなきゃダメでしょ!!」とか、一方的な押しつけではなく、子供の気持ちを汲み上げて、自ら奮い立たせるような言葉をかけてあげてもらいたいと思います。
「練習に行きたくない!」症候群ではなくとも、例えば試合の時に「今日は頑張って1点取ってくるんだよ!おまえなら絶対取れるからね!」と送り出すのと「今日の試合で点数取れなかったら晩メシ抜きだよ!」では雲泥の差がありますよね。
言葉のかけかた一つで、プレッシャーになったり、勇気づけられたりするのです。
ご父母のちょっとした言葉使いで、子供達の気持ちが「前向き」になったり「(プレッシャーで)後ろ向き」になったりします。
是非、ポジティブな声をかけて勇気づけてあげて下さい。

[少年サッカー]親の心得−その7
試合がエキサイティングだったか、楽しかったか、聞いてあげましょう
−結果だけ聞くことのないように−
子供が試合から帰ってきて、「勝ったの?」「勝ったよ」「良かったね」みたいな会話しかしていないご家庭もあるんじゃないでしょうか?(笑)
指導者の心得でも述べましたが、試合の目的は「勝つ」ことだけではないのです。
指導者がいくら頑張ってそれを説いた所で、親の興味がそれしかなければ、子供達は「勝てばいいんだろ」と思ってしまうかもしれません(^^;
試合の内容はどうだったのか?その中で自分は何が出来たか?楽しかったか?
「勝ち/負け」だけではなく、いろいろ聞いてあげて下さい。
また、「ねぇねぇ、今日の試合ねぇ・・・・」子供達が話し始めたら聞き流さないで、しっかり聞いてあげて下さい。くどいようですが子供は「親に認められたい」のです。
良かった事、悪かった事、しっかり聞いて褒めてあげ、励ましてあげて下さい。

[少年サッカー]親の心得−その8
サッカーにふさわしい、節度ある用具を準備してあげてください
−大げさになってはいけません−
野球に比べるとサッカーは「用具」にかける費用は少なくて済みます。でも、その分、個々の選択枝はピンからキリまでですね。
スパイク1つを取ってみても、数千円から2万円近いものまでありますし、ゲームシャツにしても2千円位から1万円以上するものまであります。
ジャージやベンチコート、ウィンドブレーカー等々、「ブランド品」を買い始めたら結構な金額になってしまいます。
子供用のそういった用具は身体がどんどん成長しますので、普通1年も持ちまん。
お金に余裕のあるご家庭ならともかく、練習には「普通の」用具で十分です。
「ミランのレプリカを○○君が着ていたから僕も欲しい!」とか、いろいろ出てくるとは思いますが(笑)、練習にはTシャツや、チームで用意しているユニフォームで十分なのです。
あまり大げさにならない(というか親同士で見栄を張り合わない(笑))ようにしてもらいたいものです。
・・・なお、用具でお金をかけて良いのは「靴」と「ボール」であると私は思います。練習に使っている「トレーニングシューズ」はなるべく良いものを、しかも足にあったものを買ってあげて欲しいと思います。
そして、「靴」は消耗品ですから3ヶ月に1度は買い換えてあげて欲しいものです。
よく、「高い」靴を買い与える時に1年先を見て(^^;大きめの物を購入する方がいらっしゃいますが、これは良くないですね。あくまで3ヶ月でダメになる前提で、足にあったものを買い与えて下さい。

[少年サッカー]親の心得−その9
クラブの仕事を尊重してください。
-積極的に親のミーティングを持ち、どのような態度で臨むかを話し合いましょう-
子供が入っているクラブの成り立ちや性格にもよるのでしょうが、「クラブ」と「親」の関わり合いについては、しっかり合意が取れている必要があります。
9割方の少年サッカークラブは、小学校の先生や父兄が中心となった「ボランティア」クラブのはずですから、「クラブの仕事=親の仕事」になっているのだと思います。そして、大抵が、「役員」と呼ばれる数名の幹部の方が中心となり「クラブ」の舵取りをしているはずです。
よくある話なのですが、その「役員」と「一般父母」の「意見の相違(^^;)によりチームがガタガタになってしまいます。
挙げ句の果てには子供ともども「退部」するような騒動にも発展し、それこそ「何のためにやっているのか?」本末転倒状態になってしまうこともあるようです(^^;。
こういった事態は絶対「子供のため」にはなりません。
これを避けるためにはやはりコミュニケーションと相互理解が必要なのでしょう。チームにより「父母会」であったり「育成会」であったり名称は違うでしょうが、「親」により組織された団体があり、子供達をサポートしているのであれば、その中での意志の疎通は本当に大切なことです。
「クラブの仕事」は誰かがやらなければなりません。子供が所属している「クラブ」がどのような性格を持ち、「親」としての役割分担や義務がどのようになっているのか、しっかり理解しておくことが大切なのだと思います。

[少年サッカー]親の心得−その10
忘れないでください。サッカーをするのは、あなたの子供です。
−あなたではありません−
・・・いままでの心得はすべてこれを言いたいがためにあったのではないかと思うほどです(^^;。
親が一生懸命であればあるほど、「子供」ではなく「自分(^^;)が主役になってしまいます(笑)。
サッカーは見ている人もやっている人も熱狂させる「悪魔のスポーツ(^^;)です。応援している時、一緒に練習している時、ご父兄で会合や飲み会をやっている時、たまに振り返って見て下さい。
「親が主役」になっていませんか?・・・主役は「子供達」なのです。
posted by metoo at 15:51| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 大人の心得 | 更新情報をチェックする
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