9回表 ロッテが4点差を追いついたシーンです。
3番井口 2−1からファール、ボール、レフト前ヒット
4番サブロー 三球三振
5番福浦 2−1から、ファール2球からセンター前ヒット(私は中島のエラーだと思いますが)
6番今江 1−1からレフト前ヒット 一死満塁
7番金 初球センター前ヒットで二点返して3対5
8番大松 ファール、ボール、ファール、ボール、ファール、ファール、ボール、ファール、ファール、ファール、ボールで四球、一死満塁 この四球が大きかった!
投手交代 シコースキーから小野寺へ
9番里崎 タイムリーヒットで同点!
日本ハムファイターズがツーストライクアプローチを目的として打つファールと、
千葉ロッテがフルスイングして打つファールと、
全くファールの質が違うように感じました。
この千葉ロッテのファールを見て思い出したのが、
井口選手の「二塁手理論」に書かれていた
「金森栄治打撃コーチとの出会い」(91ページ)でした。
前年まで西武ライオンズでカブレラ(現オリックス)や和田(現中日)を指導していた金森打撃コーチは、翌年ソフトバンクにスコアラーとして移籍してきました。井口選手はそれから後ろの腰まで引き付けて打つ指導と出会い、最初の頃はフリーバッティングでバッティングゲージから前に打球が飛ばなかったそうで、それでも「左腰で打てば2割5分、右腰で打てば3割」(右打者)が金森さんの口癖だったそうです。
この話を思い出すと、ツーストライクに追い込まれたから、くさい球をカットする目的のファールではなく、千葉ロッテはボールを引き付けて、フルスイングして打った結果のファールだったと感じました。
結果論ですが、大松選手は四球を狙ってファールを打っていたわけではなく、ボールを引き付けて打つことによってボール球を見極められた四球だったのでしょう。
千葉ロッテの今年のスタイルは、
金森打撃コーチの打撃理論
「ボールを引き付けて打つ」
「引き付けて打つ」結果として逆方向へ打球が飛ぶ。
「引き付けて打つ」結果としてフォアボールが増える。
「引き付けて打つ」結果として“つなぐ野球”が生まれる。
一年間の積み重ねがよく感じられたクライマックスファーストステージだったと思います。
金森打撃コーチはいくつかの球団を渡り歩いてきました。
ヤクルトスワローズ (1997 - 1999)
西武ライオンズ (2001 - 2002)
阪神タイガース (2004)
福岡ソフトバンクホークス (2005 - 2006)
石川ミリオンスターズ (2007 - 2009)
千葉ロッテマリーンズ (2010 - )
西武を倒しソフトバンク。
ソフトバンクを倒したら、もしかしたら阪神と、それとも中日と。
まるで金森打撃コーチを師匠と仰ぐ、
弟子達の戦いと言えるかもしれませんね。
2010年4月9日 乱闘があったそうです。
千葉ロッテの福浦選手が自打球で退場
代打の神戸選手がホームラン。しかしちょっと喜び過ぎたらしい。ベンチに戻り金森コーチも大喜び。
次の打席。涌井投手が神戸選手にデッドボールを当ててしまう。これを騒ぎすぎた報復死球だと金森コーチが激怒して乱闘に。
その後、井口選手にもデッドボールがあり、キャプテン西岡がエキサイト。
西武と千葉ロッテは結構昔からいろいろありましたからね^^
ただ、これだけ喜んでくれる金森コーチ。
一人の打撃コーチがチームを変えてしまう。
昔、そのような熱い打撃コーチがいらっしゃいましたね^^