小学生のバッティング指導では
「ポイント前で打て!前で!前で!」
などと指導をされ、ドン詰まりの打球をあまり良くないバッティングだと思われているでしょう。
私も同じように考えていました。
キャッチャーから考えると、ストライクゾーンは、アウトコース、真ん中、インコースの3つのコースに、高目、ベルト、低目の9分割のゾーンを考えてしまいますが、左右と高低の他に、前後という攻め方があります。簡単に言うと、速いボールで詰まらせて、遅いボールで泳がせて、これが前後の攻め方で、ストライクゾーンは9分割ではなく、9分割x3(前、中、後)の27分割で考えで攻めていました。

ストライクゾーンは9分割ではなく

前後をプラスした27分割でも考えられる。
その前に、
「つまってなんぼ」の「つまる」とは何だろう?
私の中にバッティングの「つまる」は

@ボールをバットで潰すようにつまらせる。

Aバットの芯より手前側、バットの根っこで打つ。

Bポイント前で打つではなく、ボールを捕手側へ引き付けて打つ。
この3つが「つまる」という感覚でした。
ところが少年野球コーチさんのツイッターの画像を見て、
もうひとつ「つまる」という感覚が理解できました。

Cそれが「体をつまらせる」という感覚です。
王貞治さんが仰っていた「苦しいくらいインコースを素振りしろ」
この言葉にも「苦しいくらい体の近くを打てるようにしろ」と伝わってくる「つまる」の感覚が込められていると思います。
では「つまる」ことで何が良いのか?
(つまって打っても手がしびれるだけじゃん!)
(つまって打てるのは軟球だけでしょ!)
(つまって打っても打球は飛ばないじゃん!)
きっとこのように考える方が多いと思います。
では「つまる」という意味を「体がつまる」「体の近くで打てるようにする」と考えてはどうでしょうか。
バットが遠心力のおかげで体から離れた所で、ひじが伸びきるようなポイントで打てば、ボールは遠くへ飛ぶのは小学生でも理解してきます。だからポイントを前で打たせてあげたい!と指導をするのでしょう。
ここで27分割ストライクゾーンを考えて見ます。
ポイントを前で打つ打者をキャッチャーは簡単に攻略してきます。

ポイントが前の打者は「およがせる、つまらせる」で攻略してきます。
ところが「つまってなんぼ」の打者は、
つまってOK!なので、つまらせることが出来ません。

「つまってなんぼ」のバッターは、
相手バッテリーからすると、
投げにくいバッターだと言えます。
せっかくつまらせた内野ゴロなのに一二塁間を抜けていく。
打ち取ったフライなのに、内野と外野の間にポテンヒットを打たれてしまう。
つまらせているのに、振り切られてしまう打球はヒットへ。
今夏の甲子園、これも興南高校の強さだと感じました。
小学生にはホームランを打ってもらいたいです。
ホームランを打つには、小さな体を大きく使えて回せる引っ張った打球の方が距離がでます。
引っ張った打球の距離が安定してきたら次のレベルへ。
◎ボールを呼び込んで。
◎体をつまらせて。
変化球に対応する中学生に向けて小学六年生くらいからなのかな?
でもやっぱり小学生は、まずフルスイングを磨くこと!
「つまる」という技術は中学生になってから、
あの方に教えてもらうのがいいでしょう^^
和田一浩はつねづね「バッティングはツマらせてナンボ」と語る。
「ツマる」の科学
こちらも大変勉強になりましたm(_ _)m