2006年03月23日

こぶたさんへ『ボールが怖い病』

現在私の息子(小学2年生)が、昨年の4月より軟式のクラブチームにお世話になっているのですが、打席に入った時に『ボールが怖い病』に掛かっています。右打者ですが、ベースに近づけないことやステップした時に左足が開いてしまう等の症状がでています。是非、克服方法や経験談等ございましたら、お教え頂ければ幸いです。
3月6日のコメントより

ちょっと時間が空いてしまいましたが、こぶたさんよりコメント頂いた「ボールが怖い病」について考えて見たいと思います。

フルコーチさんのブログ「ボールが怖い病」でも取り上げられ、リナケイパパさんさとるさんShinさんGenkiさんFastballerさん、皆さんのコメントが大変参考になります。

私にも同じような経験があります。
まず最初に思うのが「個人差がある」と言う事です。家の子だけが怖がってる?イエイエ^^全ての子供はボールを怖がっています。大人でも怖がっている方はたくさんいらっしゃいますよ^^決して自分の子供が怖がりだ!と決め付けずに、毎日の成長をあせって追わずに半年1年のスパンで見てあげると、はっきりとした目に見える成長が感じられると思います。

具体的に考えると「怖さ」とは何か?
「当たると痛い」
痛みが恐怖心だと思います。

では「怖さ」を克服するものは何か?
「怖い」の反対の言葉「楽しい!」「嬉しい!」
子供の考えなのであっているか解りませんが、
「当たると楽しい!捕れると嬉しい!」
これが一番の恐怖心を克服する要因ではないでしょうか。

痛みを無理に押し付ける事は、楽しい事ではありませんし「怖がるな!」と言われて「嬉しい」とは思わないでしょう。子供が喜ぶ練習方法を探してあげるのが指導者だと思います。

具体的に練習方法ですが、一度野球から離れて考えてみるのも良いかもしれません。コンディショニングトレーナーの立花氏などがよく言われる、
「幼少時代はいろんなスポーツを経験すると良い」

例えばですが、サッカーボールで練習して見ましょう。

ショートバウンドをよけてしまう子には
「バウンドを予測する事がまだ出来ない子」
などと考えてあげてはどうでしょうか。

軽くサッカーボール(ビーチボール)を投げてあげて、
わざとショートバウンドで蹴ります。
捕ってはいけません、まず蹴らせて見ましょう。

お母さんの為の少年野球に書いたのですが、
ターン タ キック で蹴ってみましょう!
kick.jpg
このショートバウンドでキックするタイミングなどを覚えてしまうと、
「バウンドを予測できるようになった」
と考えられると思います。

予測が出来ないものは、子供でも大人でも誰でも怖がる。
覚えやすいのは「音とリズム」と私は思います。
蹴れるようになったら、ゴールキーパーのように捕ってみたり、グローブでサッカーボールをすくって見たり、押し当てて見たりするのも良いかもしれません。

もう一つ、子供達と一緒に練習をしていて足りないと思う動作が、
平衡感覚、平行感覚とでもいいましょうか。
○まっすぐ歩いているようで歩いていない。
○真横を抜いているようで向いていない。

打者でしたら投手に向かって、投手でしたら捕手に向かって、
足を真っ直ぐ出しているようで、ちょっとずれている。

この感覚が子供達には難しいようです。

「怖くて避けている子供」なのか?
「真っ直ぐがずれている子供」なのか?

これは全く違った意味なので、指導者はきちんと判断しなければと思います。

平行感覚を養う練習はいろんなメニューがあるでしょう。
* 横向きでスキップする。
* 後向きで走る。
などの運動は1年中アップメニューなどに取り込み、ゆっくり感覚を養っていくのが良いのではないでしょうか。

足が開くから強制する、ボールをよけるて捕るから叱るよりも、子供達の感覚を育ててあげるのが少年野球と感じています。


また子供達の感覚には
「目標に向かって正面を向きたがる」
こんな課題もあると思います。

こぶたさんの質問から大きく外れてしまいましたが、
「ボールが怖い病」
これからも考えて行こうと思います。
posted by metoo at 16:54| 千葉 ☁| Comment(8) | TrackBack(0) | コーチング | 更新情報をチェックする